《試合概要》
2010年12月11日。βの夢が破れて1週間が経った。同期の悔しさを晴らすべく、そしてチームを優勝に導くべく、αの闘いの幕が明けた。
日が沈み、辺りが闇に包まれ始めた夕方。多くの声援を受けて、Eブロックの覇者・中央・学芸合同チームとの戦いが始まった。前半開始から相手にFOをとられるも、必死のマンでボールを奪った。勢いは予選リーグ時に劣らず、着実にゴールへ向かう選手たち。G田村のセーブ率の高さもあり、最終スコアは10−2で圧勝。7人もの選手がシュートを決め、圧倒的な得点差を見せつけた。αの勢いは留まらない。続く理科大戦では、#26出戸が3得点を決める活躍を見せた。連続試合のため少々の疲労感が見受けられたが、全員が決死のプレーを見せてくれた。結果は8−4で勝利。
しかし全勝という戦績に甘んじることなく、全員がもう既に前を向いていた。次週行われる試合に勝ち、そして優勝を勝ち取ることをその場で誓った。
12月18日。肌寒い早朝の臨海。チームの闘心は熱く燃えたぎっていた。いざ真っ向勝負。
初戦は関西選抜との試合。しかし開始早々に相手に流れを持って行かれてしまう。グラウンドボールへの寄りの悪さや基礎的なミスも目立ち、チーム全体の焦りが見られた。得点を入れては入れ返される、一進一退の接戦が続いた。後半で取り返そうとするものの更に相手のスコアを許してしまう。6−7というビハインドの状況が続き、試合はラスト1分を残すのみ。流れを変えたのがエース#26出戸のフリーシュートだった。カムショットを決め試合は同点に。ラスト30秒。誰もが奇跡を願った。ボールは相手のポゼッションに移ったが、機を逸することなくライドに成功。ボールを奪った#26出戸がそのままゴールに向かいショット、そしてスコア。大きな歓声が沸いた。辛い勝利ではあったが、決勝トーナメント進出が決定。安堵の気持ちが溢れた。
そして迎えた準々決勝。相手は国士館・明海・東洋合同チーム。序盤からシュートを決めリードの状況が続く。しかし、順調な流れは後半に断ち切られてしまう。相手に連続得点を許し、同点に追いつかれてしまった。#38木村がシュートを決めるも、間もなく相手に得点を入れられる。接戦が続いた。執念を見せ、嵐のようにシュートを打つ選手たち。しかし全てセーブされてしまう。同点のまま試合が終了し、試合はサドンデスへと持ち込まれた。出場できるのはFOerとGの2人のみ。残されたチームは強く肩を組み、ひたすら勝利を祈った。しかし健闘も虚しく、相手FOerにスコアを決められてしまう。湧き上がる相手チームの歓声を耳に、ただ茫然と立ち尽くした。BLUE BULLETS 26期の新人戦が幕を閉じた。
悔んでも悔やみきれない終わり方。悲しみを堪え切れず、誰もが袖を濡らした。しかし、敗北を全否定に繋げるような愚かなことはしない。挫折は成長のチャンス。コーチへの感謝を胸に今後の活躍、そして勝利を今ここに誓う。
《試合結果》
<予選Iブロック>
■第一試合 11日 13:00FO
東大αvs横浜国立大学
#1 嶋田 雄介 [2] #6 河合 孝哉 #11 正木 勝也 [2] #21 市川 悠人 #26 出戸 康貴 [3] #31 舟橋 光 #38 木村 友哉 |
■第二試合 11日 13:25FO
東大αvs神奈川大学
#6 河合 孝哉 #11 正木 勝也 [2] #21 市川 悠人 [2] #26 出戸 康貴 #38 木村 友哉 [2] |
<決勝Jブロック>
■第一試合 11日 16:30FO
東大αvs中央・学芸大合同チーム
#11 正木 勝也 #17 西山 悠太朗 #21 市川 悠人 #26 出戸 康貴 [2] #31 舟橋 光 [2] #45 金井 健太郎 [2] #53 神山 陽哉 |
■第二試合 11日 16:55FO
東大αvs東京理科大学
#11 正木 勝也 [2] #17 西山 悠太朗 #26 出戸 康貴 [3] #31 舟橋 光 #38 木村 友哉 |
#1 嶋田 雄介 #11 正木 勝也 [3] #21 市川 悠人 #26 出戸 康貴 [3] |
<決勝トーナメント>
■準々決勝 18日 10:55FO
東大αvs国士舘・東洋・明海合同チーム
#1 嶋田 雄介 #31 舟橋 光 #38 木村 友哉 #53 神山 陽哉 |
今年フレッシュマンヘッドコーチを務めました、22期山脇です。 26期の今年一年間の集大成として臨んだ新人戦でしたが、αチームの準々決勝敗退をもって新人戦優勝という目標はあっけなく消え、αチームがベスト8、βチームがベスト16という結果に終わってしまいました。 4月に26期が入部以来の9ヶ月間、多くの時間を彼らと共に過ごし、彼らの成長する姿を見てまいりました。 夏の新人戦以降は個人の強化に重点を置き、今回の新人戦には、一人一人が勝負できる武器と戦う気持ちとを持って臨めるまでに成長しました。それだけに勝ちたかった、勝たせてやりたかったという思いが強いですし、多くの方々の応援にもかかわらず新人戦優勝という目標を達成できず、僕自身の力不足を感じております。 しかし、26期のBlue Bulletsとしての戦いはまだ始まったばかりです。今回の新人戦を通じて、多くの選手がこの一年間積み上げてきたものを発揮し今後を期待させるプレーを見せてくれました。 一方で、技術面においてもフィジカル面においても、そして戦う気持ちの面においても足りない部分も多く見つかりました。 すでに26期一人一人も、何が足りないかを考え、次のステージへと向けて動き出しています。今回の敗戦をしっかり受け止め、次への一歩を強く踏み出させてやることがフレッシュマンコーチとしての最後の役割だと考えていますし、さらなる成長を遂げリーグ戦で活躍する姿を見せてくれるだろうと信じております。 なにとぞ今後のBlue Bulletsにも変わらぬご声援をよろしくお願いいたします。 |
MVP #26 出戸 康貴(でと やすたか) VP #11 正木 勝也(まさき かつや) |