1Q | 2Q | 3Q | 4Q | TOTAL | |
東京大学 / HOME | 2 | 3 | 3 | 4 | 12 |
東京理科大学 / AWAY | 1 | 2 | 0 | 2 | 5 |
得点者: #1 嶋田 雄介 [MF] 1 #11 正木 勝也 [AT] 2 #15 平野 崇 [AT] 3 #17 西山 悠太郎[MF] 2 #26 出戸 康貴 [AT] 2 #48 荻野 仁視 [MF] 1 #56 久徳 洋平 [LG] 1 |
《試合概要》
12リーグ戦の初戦となるこの試合に臨んで、選手達の胸の内は実に様々であったに違いない。いよいよやって来た初戦に期待感を高める者、怪我やスランプの苦い記憶を噛み締める者、初めて立つ大舞台にただただ緊張する者。
例年に比べて若い選手が多く、経験の浅いチームだと言われてきた。信じてやって来た自分たちのラクロスが、果たして通用するのか。少なからず、そんな不安もあっただろう。
しかしそんな心配をよそに、試合開始からわずか3分で東大の先制点が決まった。サイドネットであわやTOかという状況で、4年AT副将#15平野が躊躇なくボールを拾い、ゴールに捻じ込んだのだ。その後は理科大のゾーンDFを切り崩すのに難航し、Gキャッチセーブからのブレイクで失点。一方巧みなパス回しの末に4年MF#48荻野のショットが決まり、2-1の1点リードで1Qを終えた。2Qは3年MF#17西山のスコアで始まったが、理科大もペースを崩さず再びブレイクで得点し、1点差が保たれていた。しかしこの頃から、点差は少しずつ開き始めた。DF陣が更に激しくプレッシャーをかけて相手のブレイクを阻止し、#11正木、#26出戸の3年AT二人が立て続けにスコア。MDD中に一点奪われるも、2点リードで前半を終える。
後半になると、一気に理科大を引き離した。3Qでは、相手ゴールのアタックエリアに駆け上がった4年DF#56久徳がボールを呼び、#11AT正木からのフィードで豪快なスタンシューをぶち込んだり、4年G主将#28浦山がヘッドスライディングでチェイスを取ったりと、そのゴールへのベクトル、ボールへの執念の強さを見せつけた。そして激しいプレッシャーで失点をゼロに抑え、相手を圧倒する。流れは完全に東大のものだった。4Qでは2点を許したが、FO、GB、ライドで相手を圧倒し、OF機会を与えないまま東大はさらに4点を獲得。気づけば12-5でラスト1分を切っていた。最後のホイッスルが響くとともに、東大側のスタンドは歓喜に沸いた。
事実、若く経験の浅い選手が多い今シーズン。そんな中でも経験を多く積んだ選手のリード力は後輩を鼓舞し、リーグ戦初出場となる選手たちもそれに応え、このチームを一歩成長に導いたと言えるだろう。
しかしまだ理想には及ばない。「あいつらは凄い。」誰もが口を揃えてそう言うようになるまでは。
そして目指すところはただ一点のみ。
戦いは始まったばかり。
《試合経過》
1Q
東京大学 | スコア | 東京理科大学 |
3分 #15 平野 スコア | 1-0 | - |
- | 1-1 | 14分 スコア |
EMO30sec. | - | 17分 プッシング |
19分 #48 荻野 スコア | 2-1 | - |
2Q
東京大学 | スコア | 東京理科大学 |
4分 #17 西山 スコア | 3-1 | - |
- | 3-2 | 6分 スコア |
8分 タイムアウト | - | - |
- | - | 10分 タイムアウト |
13分 #11 正木 スコア | 4-2 | - |
16分 #26 出戸 スコア | 5-2 | - |
18分 アンネセサリーラフネス |
5-3 |
EMO60sec. 18分 スコア |
19分 タイムアウト | - | - |
前半終了。 |
3Q
東京大学 | スコア | 東京理科大学 |
6分 #56 久徳 スコア | 6-3 | - |
8分 #26 出戸 スコア | 7-3 | - |
18分 #15 平野 スコア | 8-3 | - |
- | - | 18分 タイムアウト |
4Q
東京大学 | スコア | 東京理科大学 |
- | 8-4 | 2分 スコア |
4分 #15 平野 スコア | 9-4 | - |
7分 #17 西山 スコア | 10-4 | - |
8分 #1 嶋田 スコア | 11-4 | - |
- | 11-5 | 15分 スコア |
15分 タイムアウト | - | - |
19分 #11 正木 スコア | 12-5 | - |
Impressive Players of the match
MVP #56 久徳 洋平(Yohei Kyutoku/4年LG) DFコーチの松下です。 初戦のMVPには久徳を選びました。 今年は例年の東大とは異なったラクロススタイルを追求しています。 初戦の緊張もあってか、多くの選手が東大のラクロスを体現できない中、久徳は今年のラクロスを象徴するような得点で東大に流れを引き寄せました。 シーズンが進み、対戦校の成熟度も上がるにつれ、このような得点のチャンスは減ってくるとは思いますが、 LGのゴールはチームに勢いを与え、流れを変えることが出来ます。 久徳にはDF長としての責務を果たしてもらいつつも、常にゴールに貪欲であって欲しいと思います。 |
VP #15 平野 崇(Takashi Hirano/4年AT) Aコーチの上野です。 今回のVPには三得点を挙げた副将平野を選ぶことにしました。 経験の浅い選手が多く、初戦という普段とは異なる雰囲気の中で、昨年から主力であった平野はATとしてきっちり結果を残してチームを牽引しました。 また、平野はATながら点をとるだけでなく、ライドやGBなど泥臭い部分でも存在感を発揮し、今年の東大のラクロスを大きく支えています。 今後も平野の活躍が今年の大きな鍵を握るでしょう。ご期待ください。 |
Interview ―試合後インタビュー―
#15 AT 平野 崇 初戦ということもあって、試合前は色々考えて緊張しましたが、先制点を決めることができて、そこからは落ち着いて試合に臨めました。 とはいえ、OFはミスが多くて球の失い方が悪く、GBへの寄りやrideへの切り替えも不十分でした。 OFコートから見ていてDFはうまく守れていると思ったけれど、breakで2点くらい取られて、OFも決めきれなかったので前半は突き放すことができず。 負けるとは思っていなかったけれど、OFはもっと精度上げないと、理科大に流れを持っていかれて自分たちのラクロスができないと思いました。 だから逆に、後半ではGBへの寄りとrideへの切り替えに集中して、気持ちを切り替えました。 実際に自分でGBからチャンスを作り、チームとしてもそれで3,4点取れたので良かったです。 次の日体戦に向けては、OFの精度を上げることがまず大事だと思っています。 勝って勢いに乗りたいです。 |
#17 MF 西山 悠太朗 2得点できてうれしかったというのが1番の感想です。 それでもOF全体を見れば、しょうもないパスミスも多く、まだまだ実力が足りないという部分もありました。 自分もミスをしてしまったので、反省しなければと思っています。 当日は初戦ということで緊張していました。 しかし何も手に付かないという緊張ではなく、視界が狭窄して、感覚が研ぎ澄まされ、集中力がものすごく高まる感じ。 会場に向かうときには、胸からせりあがってくるような悪い緊張がすこし出てきましたが、グラウンドに立って大声でテンションを上げていくと、緊張はとれていきました。 試合が始まって相手のことも見えてきて「これなら、俺は負けない」と感じた時には、完全にリラックスできました。 試合中は良い状態でプレーできたと思います。 次の日体戦では、丁寧にプレーすることを意識していきます。パスがつながると良いOFできていると感じるので、パスはOFにとっては重要です。 ATが点を取ってくれるので、MFは丁寧にプレーする。 俺が点を取る、というより、自分としては丁寧にプレーすることを重要視していきます。 日体は本当に強い相手です。その相手に勝つか負けるかは今後に大きく関わってきます。 全力で頑張りますので、応援よろしくお願いします。 |
#28 G 浦山 卓弥 まず、初戦を勝ちきることができて良かったです。 予想していたほど緊張はしませんでした。 1Qが終わって2-1でしたが、この調子ならじりじり点差を離していけそうだと思っていました。焦りはなかったです。 ただ、もう少し自分たちのラクロスをやりたいな、と。 試合を通して理科大のシュート自体がそれほど多くなかったので、セーブして失点を防ぐといった活躍はあまりしませんでしたが、それ以外の部分で貢献できるところは全部貢献しようと思っていました。 チェイス取るとか、DF中のGBを拾うとか、クリアとか。 2戦目は日体戦。 次が勝負だと思っています。 |
#56 LG 久徳 洋平 勝てたということが、素直に一番良かったです。 序盤はみんな緊張していたのかあまり良くなかったけれど、その中でも攻められていたから不安は無かったです。 後半にリードしてからも落ち着けることなく、突き放せたことが、7月頃と比べて成長できた部分だと思っています。 去年の初戦も苦しんだ印象が強かったので、初戦ということを考えれば悪くない結果だったと思います。 自分としても、全く緊張せず、いつも通りの精神状態で試合に臨むことができました。 この試合では、breakから失点してしまいましたが、OFのミスですごく不利なbreakをつくられたことが大きいと思います。 それでもDFも甘いところがあったし、相手が何をしてくるか分かっていたのに対応できなかったというのは、直さなければいけない点です。 日体も毎年の傾向としてbreakが上手いので、そこでやられないように日体戦までに修正していきます。 日体はBブロックでは1番OFが上手い相手だと思います。 しっかり守れるように対策を練って、この10日間でDFを仕上げたいです。 次の日体、一橋戦はリーグ戦の山場と考えられる試合ですが、学生日本一になるためには絶対に負けられない戦いです。 応援よろしくお願いします。 |