≪2012 リーグ戦 予選Bブロック 第二戦≫

東京大学 vs 日本体育大学

9月3日(月) @江戸川区葛西臨海球技場 13時00分 FACE OFF


 1Q  2Q  3Q  4Q  TOTAL
東京大学 / AWAY   1   3  3   0 7
日本体育大学 / HOME   1   0   0   2 3

得点者:
#1 嶋田 雄介 [MF] 1
#11 正木 勝也 [AT] 1
#15 平野 崇  [AT] 2
#26 出戸 康貴 [AT] 3

《試合概要》
 二戦目にして早くもやって来た、最大の山場といっても過言ではない日体戦。前回とはまた違った緊張感が充満していた。
 試合開始1分そこそこで4年副将AT#15平野が先制点を決める。しかし力んだ東大側のファウルでMDDとなり、日体もチャンスを逃さずにスコア。開始5分で両者ともに得点し、ハイペースな試合になるかと思われたが、そう簡単な話ではなかった。互いに激しく攻め合い幾度もシュートが放たれるが、どちらも壁は高く、得点板が動かないまま1Qが終わる。この膠着状態を切り開けば、確実に流れを呼び込めるに違いなかった。
 状況を打開したのは再び副将#15平野だった。2Q半ばで平野がカムを決めると、続いて3年AT#26出戸が相手のプレッシャーを物ともせず右横からのショットでスコア。出戸はさらに前半終了間際にも得点し、着実に日体を引き離していった。
 後半は3分間のMDDで始まった。リードしているとはいえ3点があっという間に覆る例など稀でもなく、ここで失点するわけにはいかなかった。この日絶好調だった4年主将G#28浦山の好セーブが殊更に光る。彼は前日に「かなり止められると思っている。」と宣言していた。その言葉通り、危機を乗り切った後も浦山の鉄壁ぶりは日体に得点を許さず、その一方で3年MF#1嶋田の俊足を活かしたランシュー、出戸のジャンプシュート、3年AT#11正木のクリースシュートで3点を積み重ね、気づけば7対1の6点リードで4Qを迎えていた。
 追い詰められた日体の本気のプレーには、流石の身体能力を見せつけられた。そうして已む無く2得点を許したが、勢いは決して譲らなかった。日体は最後まで全力を出し続け、際どいシュートを何本も撃ってきたが、最後の砦G浦山も悉く跳ね返し続ける。そして終に、試合終了のホイッスルが長く重く吹き鳴らされた。

 観客に挨拶する東大の選手たちは、とてもいい顔をしていた。勝利を喜びながらも、しっかりと先を見据えていた。
 次の一橋大学戦まで12日。道程は近くはないが、時間が経つのは速い。
 勝って兜の緒を締める。何よりその言葉が相応しい。

《試合経過》
1Q

東京大学 スコア 日本体育大学
1分 #15 平野 スコア 1-0 -
5分 スラッシング
1-1
EMO60sec.
5分 スコア
EMO60sec. - 15分 スラッシング
- - 16分 タイムアウト


2Q
         

東京大学 スコア 日本体育大学
EMO60sec. - 1分 スラッシング
5分 タイムアウト - -
9分 #15平野 スコア 2-1 -
10分 #26出戸 スコア 3-1 -
12分 タイムアウト - -
EMO60sec. - 15分 スラッシング
18分 #26出戸 スコア
4-1 -
前半終了。
クロスチェック


3Q

東京大学 スコア 日本体育大学
イリーガルクロス - EMO3min.
8分 #1 嶋田 スコア 5-1 -
10分 スラッシング - EMO60sec.
13分 #26出戸 スコア 6-1 -
- - 15分 タイムアウト
EMO60sec. - 18分 アンネセサリーラフネス
19分 #11正木 スコア 7-1 -


4Q

東京大学 スコア 日本体育大学
- 7-2 2分 スコア
3分 スラッシング - EMO60sec.
EMO60sec. - 8分 アンネセサリーラフネス
11分 タイムアウト - -
- 7-3 13分 スコア
19分 タイムアウト - -


Impressive Players of the match

MVP
#28 浦山 卓弥(Takuya Urayama/4年G)

 ヘッドコーチの山下です。

今回は主将の浦山をMVPに選びました。

今回は、日体OFを3得点に抑えたDFの勝利だったと思います。その中でも特に活躍したのは、日体OFのシュートをことごとく止め続けた浦山でした。試合序盤はどちらが流れをとってもおかしくない展開でしたが、迎えたいくつかのピンチを浦山のセーブで乗り切ったことが、チームを勝利に導いたと思います。

練習中から感情を爆発させ、自分にも他人にも妥協しない姿勢や、大舞台を誰よりも楽しみ、全力で勝負に挑む姿勢は、チームに勢いを与えています。

これからさらに厳しい試合が続きますが、常に上を目指し、成長してほしいと思います。


VP
#26 出戸 康貴(Yasutaka Deto/3年AT)

 OFコーチの原です。

なかなか点の入らない試合展開の中、1on1で状況を打開してくれた一人がOF長・出戸でした。

出戸は三年生ながらチームを引っ張る役職につき、東大OFを如何にレベルアップしていくか最前線に立って日々悪戦苦闘しています。
その一方で、一選手としても非常に貪欲に練習し、OF長たる実力を発揮してくれています。

今後も試合の苦しい場面では、彼が大きな役割を果たすと期待しています。




Interview ―試合後インタビュー―

#1 MF 嶋田 雄介

 今日の試合は相手が日体で、ここに勝てばFINAL4が大きく近付くという試合でした。
そういった状況の中で僕は補助MFという立場で、出場機会が試合の中であるかどうか、いざ試合が始まるまで正直分かりませんでした。
 前回の理科大戦で得点したこともあってかコーチに使ってもらえて、しかもその短い出場時間の中で得点を決めることができたのでチームに貢献できて本当に嬉しかったです。

 次戦の一橋戦は勝てばFINAL4進出がぐっと近づきます。
 絶対にチーム全体で勝利をもぎとりたいと思っています。
 個人としてもまたシュートを決めて貢献したいと思っているので応援よろしくお願いします。

#26 AT 出戸 康貴

 今日の試合は学生日本一に向けて絶対に負けられない試合で、しかも相手はリードをしていても後半に追い上げてくる日体で、最後まで気が抜けませんでした。
13:00FOということで気温も高く、疲労も大きかったと思いますが、みんなが勝ちたいという気持ちで懸命に走りまわっていたので勝ちへの執念みたいなものを感じました。

 次戦の一橋戦も、ブロック通過を考えると負けられないのですが、今日の日体戦では自分たちのしたいラクロスというのが思うように出来なかったので、そこを修正してさらに自分たちのラクロススタイルを極めたいです。
 一橋戦は集客試合で応援にいらっしゃる方も多いと思うので、その自分たちの目指すラクロススタイルを完成させてお見せしたいな、と思っています。
 個人としては、僕はオフェンスやブレイク、ライドに関わっているのですが、今年のチームの象徴でもある「ゴールへのベクトルが強い」ということを体現できる選手の中心でありたいな、と思っています。

#28 G 浦山 卓弥

 まず、勝てて良かったです。G個人としても活躍できました。
 それは、日体の分析やイメージトレーニングを重ねた成果とも言えます。
 日体は強くて、良い相手だと前から分かっていたので、その日体に対して自分が活躍して、勝ちたいと思っていました。
 今日はすごく楽しかったです。
 正直なところ不安も大きかったけれど、楽しみっていう気持ちの方が大きかった。
 日体のシュートを止めれば活躍できる、MVPを狙ってやろう、と思って。
 やれることはしっかり準備してきたので、緊張はあまりなかったです。

 とはいえ、日体には勝ったけれど、次の一橋に負けたら意味がない。
 もう気持ちは切り替える。
 次も全力で勝ちに行きます。
 次は集客試合という大舞台で、僕は今までの3年間、大舞台をあまり経験してきていないので、さらに楽しみです。
 チームとして勝つことが一番大事ですが、今度も個人としても活躍したいです。
 しっかり準備して一橋戦に臨むのみです。

#33 AT 頓所 史章

 学生日本一という目標に向けて今日は大事な試合だったのですごく緊張していましたが、先輩のみなさんがリードを作ってくれていて、僕が試合に出るときにはあまり気負わずに思い切ってプレーすることができました。
 
 一橋戦まではあまり日にちがないのですが、日体戦で出た課題を改善して、集客試合で活躍できたらいいなと思っています。
 今までの2戦よりもゴールへのベクトルを強く持って得点して貢献できたらいいなと思っているので、頑張ります。

#56 LG 久徳 洋平

 今日の日体戦はリーグ戦の第一の山場で、ここで勝てばプレーオフ進出も見えてくるという試合でした。だから、勝てて良かったというのが一番大きいです。
 DFとしては自分たちの対策があたり、失点は少なく抑えることができました。

 公式戦は自分たちのラクロスを表現できる場なので、いつも楽しみにしています。
 この前の理科大戦も今日の日体戦も、やる前から楽しみでした。
 今年は幹部としてチームに責任を負っているので、より強くそう感じます。

 一橋に向けてはとにかく勝ちたいのが一番。
 去年の集客の慶應戦のイメージが強いのですが、大井で集客というのに思い入れがあって。
 一橋も応援がしっかりしているチームだし、次は今年初めて応援部が来る公式戦で、家族、OBOG、友人もたくさん来てくれます。
 大舞台で試合ができるのを楽しみにしつつ、やることをやるだけ。
 自分たちのやることをやって、勝ちたいです。


written by Mariko Soh