≪2012 リーグ戦 予選Bブロック 第三戦≫

東京大学 vs 一橋大学

9月15日(土) @大井ふ頭海浜中央公園第二球技場 12時50分 FACE OFF


 1Q  2Q  3Q  4Q  TOTAL
東京大学 / HOME   1   0  3   3 7
一橋大学 / AWAY   1   3   2   2 8

得点者:
#11 正木 勝也 [AT] 4
#15 平野 崇  [AT] 2
#26 出戸 康貴 [AT] 1

《試合概要》
 リーグ戦も3試合目に差し掛かり、最も華々しく勝利を飾りたかった集客試合。
 スタンドではBLUE BULLETSの勝利への期待がひしめき合っていた。空気を割るような吹奏楽と、揺れる青いTシャツ。グラウンドに立つ選手の闘志も、FOに向けて高まって行く。そうして試合が始まるなり、互いのエネルギーが爆発して激しくぶつかり合った。
 しかし、見るからにこちらが圧倒されているのだった。相手のライドの前にうまくクリアができず、スピードでも抜けず、ミスも目立つ。二度のEMOでもチャンスをモノにできなかった。この期に及んで緊張などという言葉にも頼れない。1Qも終わるかというところで、業を煮やした4年副将AT#15平野が流石のシュート力で先制点を決めた。しかし問題は、その波に乗れなかったということだ。一橋はしっかりとチャンスを抑え、すぐに取り返してきた。2Qになると、そういう差が顕著に出るようになった。相変わらずEMOで決められない東大、対して隙を見つけては着実に決めてくる一橋。気づけばこちらは1得点しかできないまま、両者の点差は3点にまで開いていた。
 仮に一橋に見誤りが有ったとすれば、3Q以降の4点分の追い上げが3年AT#11正木によってもたらされたことだろう。3Q中盤にゴール横でフリーになった正木は、裏にいた平野に託されたボールを冷静にゴールに投げ込んだ。おそらくこの時、彼は覚悟を得たのだろう。この試合で得られた7点は、確かにそれを持っている人間だけができる得点だった。
 4Qは2点差で始まった。流れは確実にやってきていた。開始間もなく平野が得点して突破口を開き、正木が同点にこぎ着けた。失点すると、3年AT#26出戸が奪い返した。しかしラスト1分の一橋のセットOFを守りきれなかった。最後の最後まで可能性を残した、完全なる負けだった。

 そう易々と勝てる相手ではないことは分かっていたはずだった。ただ日々僅かに足りなかった畏れが積み重なり、東大を一気に崖の縁まで追いやってしまった。
 自身の実力を真正面から見つめ直し、人事を尽くさなければ、天命を待つにも値しない。最後にはこの負けが、良薬だったと言えるように。
 

《試合経過》
1Q

東京大学 スコア 一橋大学
EMO30sec. - 4分 オフサイド
EMO60sec. - 15分 クロスチェッキング
17分 #15 平野 スコア 1-0 -
- - 18分 タイムアウト
19分 スラッシング

1-1
EMO60sec.
スコア


2Q
         

東京大学 スコア 一橋大学
EMO30sec. - 4分 オフサイド
EMO60sec. - 5分 アンネセサリーラフネス
EMO30sec. - 10分 ホールディング
- 1-2 12分 スコア
- 1-3 16分 スコア
16分 タイムアウト - -
- 1-4 18分 スコア
-
- 19分 タイムアウト
前半終了。
クロスチェック


3Q

東京大学 スコア 一橋大学
10分 #11 正木 スコア 2-4 -
12分 プッシング - EMO30sec.
- 2-5 16分 スコア
- 2-6 17分 スコア
19分 #11 正木 スコア 3-6 -
19分 #11 正木 スコア 4-6 -


4Q

東京大学 スコア 一橋大学
4分 #15 平野 スコア 5-6 -
6分 #11 正木 スコア 6-6 -
- - 8分 タイムアウト
9分 タイムアウト - -
- 6-7 10分 スコア
13分 #26 出戸 スコア 7-7 -
- 7-8 19分 スコア
19分 アンスポーツマンライクコンダクト - EMO3min.



Interview ―試合後インタビュー―

#11 AT 正木 勝也

 僕はこの一橋戦で、自分が結局OF機会で勝負が出来る人にばかり頼っていた、ということが露呈したな、と思いました。
 3点ビハインドで迎えたハーフで、このままではチームとしても良くないし、自分としてもこの試合に出ている意味がないな、と強く思い、今まで頼ってきた人達に頼らずに点を取れなければこの試合は確実に負けるし、その先の試合もずるずる勝てないままだと気付きました。そこから後半は個人としては連続得点できたのは良かったです。
 しかし結果としてチームが勝たなければ意味がないしもっと序盤からできたことはあったんじゃないか、と後悔しました。自分の得点後は流れに乗って逆転できると思っていましたが、結局最後の最後で相手の主将に決められて1点差で負けるというのは、前半の流れのままズルズルと負けるよりもよっぽど悔しかったです。
 みんなも感じているようにそれぞれのポジションがそれぞれ後悔していると思うのでそこはここから成長できる部分です。僕自身も後半で勝負できたからこそどうすれば勝負できるのか、といった低いレベルの反省点より一歩上の反省点が見つかったのだと思います。
 プレーオフの前にこのような経験ができたのは大きいです。負けたことは本当に悔しいけれど今シーズンは「一橋戦で負けたことでチームが変われて良かった」という終わりにしなければなりません。
 必ず成長します。応援おねがいします。


#28 G 浦山 卓弥

 一橋戦はまず自分自身シュートを止めることが出来ませんでした。ゴーリーというポジション上、失点にはすべて自分が絡むのであの1点を止めていれば・・・と本当に悔しく思います。とても責任を感じ、自分のせいで負けたとまで思いました。それと同時に、そういった負けたポイントは自分のポジションだけではなくDF、OF、クリア、GB、といった全ての部分にあったのだと思います。特に一点差で負けたからこそ如実に“あそこでできていれば・・・”と感じます。
 このように、僕は僕自身のせいで負けたと思っていますが、どのポジションの選手にもそう思ってほしいです。試合中に良くなかったなと思うのは、やっぱり連続失点で迎えたハーフでみんなが焦ってしまっていたこと。その場面で次の失点を防ぐことに全力を注げていたか、と聞かれると正直自信がないです。自分たちのラクロスができていない、ということはあったけれど、次の得点にもっと集中すればよかったなと思いました。
 この敗戦を次につなげないと本当に無意味なものになってしまいます。次に一橋と戦う可能性があるのはFINALですが、そこでは絶対に倒してやる、という気持ちです。一日一日大切に頑張ります。

#48 MF 荻野 仁視

 まず、応援してくださる皆様に本当に申し訳ない、ということに尽きます。一橋戦では僕を含むMF陣はパフォーマンスが悪く、OF場面でもATに頼る結果になり本当にふがいなく思います。最終的には1点差で負けという結果になりましたが、MFだけに目を向けるともっと点差がついていても仕方ないような内容だったと思います。
 しかしいつまでも下を向いているわけにはいきません。リーグ戦はあと2戦あり、FINAL4に進出できる可能性も大いにあります。ひとりひとりが今までの自分の取り組みの甘さにうすうす気付きつつも、これまで深刻に考えてなかったところがあると思います。この敗戦は、個人で考えてチームを変える良いきっかけだと思います。僕は絶対にまだ引退したくないです。できるだけ長く練習してもっともっとうまくなってやります。  


written by Mariko Soh