≪2013 五月祭試合≫

東京大学 vs 早稲田大学

5月18日(土) @御殿下グラウンド 14時00分 FACE OFF


 1Q  2Q  3Q  4Q  TOTAL
東京大学 / HOME   2   1   3   3 9
早稲田大学/AWAY   3   3   2   2 10

得点者:
#9 小田切 拓也 [AT] 1
#11 正木 勝也 [AT] 2
#17 西山 悠太朗 [MF] 2
#26 出戸 康貴 [AT]2
#30 大澤 尚幸[MF]1
#69 都外川 識志[MF]1

《試合概要》
 爽やかな五月晴れの空、沢山の観客、応援団。今シーズンのBULUEBULLETSを占う試合の舞台は整った。個の力ですべての局面において相手を圧倒する「覇道ラクロス」を掲げる2013BLUEBULLETSにとって、個人力の高い早稲田は現在の実力を存分に発揮するには十分すぎる良い相手だ。選手紹介が終了し、グラウンド中央に整列する10人の選手たち。昨年11月FINAL4で慶應に負けてから半年、今2013BLUEBULLETSが目を醒ます。

■1Q
 FOer#31舟橋と早稲田のFOerが激しくぶつかり合う。激闘の始まりだ。
試合開始直後は早稲田のポゼッションとなるものの東大はすぐさま攻撃に転じる。セーブしたボールを自ら拾ったG#2田村からパスを受けた#17西山が瞬足を跳ばしてランクリア、ATへとボールを繋ぐ。
そのわずか1分後、AT#11正木からパスを受けた西山がボールをそのままゴールに押し込み先制点をもぎ取る。
わずか2分の鮮やかな速攻に沸くスタンド。「ただ一つ」が御殿下グラウンドに鳴り響く。
 しかし早稲田の反撃も早かった。得意の1on1から鋭くパスをつながれ徐々に崩されたディフェンスの隙を突かれ低い位置で勝負をかけられる。立続けに1on1からシュートを決めきられ逆転されてしまう。
その後も東大のディフェンスが続く嫌な流れの中、#77木下がGBを拾いオフェンスコートへとボールを繋ぐ。その勢いのまま素早くパスを展開した東大は#17西山が2得点目となるランシューを打ち込み同点とする。
同点の流れそのままに攻撃を続ける東大。#69都外川や#26出戸がショットを放つがゴールには結びつかない。
そんな1Q終了間際に両チーム同時ファールとなり、早稲田ボールと判定された。その隙を突かれたのだろうか、瞬く間にクリースシュートを決められてしまう。
 スコア2−3。

■2Q
 今度は開始5分も経たないうちに二点を奪われてしまった。EMO中にAT#9小田切が得点するが、その後10分間膠着状態が続く。
早稲田はタイムアウトで仕切り直しを図り、再開後瞬く間に1on1を抜いてスコア。
ここで開かれた3点差が、試合を通して手痛い傷となった。

■3Q
 3点ビハインド東大のEMOから始まった3Q。
まず#69都外川がトップからスタンディングシュートを放ちスコアを4−6とする。
さらにその3分後MFのフライ中にプレスをかけてきたディフェンスを#30大澤が華麗に抜き去り、ジャンプシュートを決める。二年生の得点にベンチ、スタンドは大歓声を送る。
その後膠着状態が続くが東大の勢いは死んでいなかった。
G#2田村を中心に早稲田の攻撃を守りきると、#12室伏が激しいディフェンスでボールダウンを誘いクリアを成功させる。パスを受けた#11正木の狙いすましたシュートが同点のゴールネットを揺らした。スコア6−6。
しかし簡単に逆転させてもらえるほど甘い相手ではない。
ファールにより一人少ないながらも東大ゴールに襲いかかる早稲田。左上からスピードの乗った1on1をかけ薄い位置で放たれ外れたかに見えたシュート。しかしボールはポストとネットの間を打ち抜いていた。
早稲田の攻撃は続く。東大オフェンスの綻びを見逃さずボールを奪い、そのままシュートが東大ゴールに突き刺さる。スコア6−8。
逆転を狙う東大と突き放しにかかる早稲田、互いの意地がぶつかり合う。

■4Q
 FOに#31舟橋が勝ち、東大オフェンスの時間が続く。
しかし早稲田の個人力の前に1on1がなかなかbeatできず、ディフェンスを突破するきっかけが掴めない。
2人がかりでボールダウンを誘った早稲田はそのままブレイクオフェンスへと転じ、MFがゴール左横0度から切り込んでシュートをねじ込みスコア、そしてそのわずか2分後にも得点し4点差とされてしまう。
 残り試合時間は約15分。
高い個人力を見せつける早稲田を逆転するには、「個の力」で凌駕するしかない。今まで積み重ねてきた練習、自信のあるプレーを信じよう。
 土壇場で本領を発揮したのは覚悟を持った4年生AT二人だった。#26出戸が混戦の中GBを拾いスラッシングを受けながらもゴール前にボールを運ぶと、フリーとなった正木の狙いすましたスタンディングシュートはゴール左下に吸い込まれた。スコア7−10。
逆転への狼煙が上がる。
 さらにEMOの中、出戸がトップから僅かな隙を見逃さずスタンディングシュートでスコア。
出戸は得意のジャンプシュートも叩き込み2点を連取する。
 流れは東大、このまま逆転できる。誰もがそう信じていた。
オフィシャルタイムアウトの後も果敢に攻め込む東大。
ノータイムの声を聞きAT#9小田切がゴール前に切り込む。
しかし試合終了のホイッスルは逆転の時を待ってはくれなかった。
最終スコア9−10。


 「個の力」をテーマに掲げながら逆に早稲田にそれを見せつけられた形になった。これ以上悔しい敗北はない。
確かに早稲田は強靭なフィジカルや卓越したスピードを持っている。それ以上に、彼らに打ち勝つ「個」を育てなければ日本一には到底届かない。
 負けたままではいられない。
夏のリーグ戦を勝ち抜きFINAL4、FINALで早稲田に借りを返すには早稲田の何倍も何十倍も努力して自らの力を磨くしかない。
 狂奔。


《試合経過》
1Q

東京大学 スコア 早稲田大学
2分 #17 西山 スコア 1-0 -
- 1-1 5分 スコア
- 1-2 7分 スコア
10分 #17 西山 スコア 2-2 -
17分 ファウル
EMO30sec.
2-3 17分 ホールディング
EMO30sec.
17分 スコア


2Q

  
東京大学 スコア 早稲田大学
- 2-4 1分 スコア
- 2-5 4分 スコア
EMO60sec.
8分 #9 小田切 スコア

3-5
7分 スラッシング
8分 タイムアウト - -
- - 17分 タイムアウト
- 3-6 18分 スコア
18分 タイムアウト - -
EMO30sec. - 19分 ホールディング
前半終了。


3Q

    
東京大学 スコア 早稲田大学
クロスチェック、両チームともセーフ。
2分 #69 都外川 スコア 4-6 -
5分 #30 大澤 スコア 5-6 -
14分 #11 正木 スコア 6-6 -
EMO60sec. - 15分 スラッシング
- 6-7 17分 スコア
- 6-8 19分 スコア


4Q

  
東京大学 スコア 早稲田大学
- 6-9 4分 スコア
- 6-10 5分 スコア
5分 タイムアウト - -
7分 #11 正木 スコア 7-10 -
EMO60sec.
8分 #26 出戸 スコア
8-10 8分 スラッシング
- 12分 タイムアウト
18分 #26 出戸 スコア 9-10 -








written by Shinichiro Shirai (29th MF)