[東京大学 vs 一橋大学]
関東学生ラクロスリーグ戦 1部Bブロック 最終戦
10月22日(土) 駒沢第1競技場グラウンド 14時20分 FACE OFF

1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
東京大学  4  5  1  3  13
一橋大学  1  2  4  0  7

得点者:
橋本卓郎(#5 MF)1
原健太郎(#8 MF)1
山本雄樹(#10 MF)
矢島義拡(#15 MF)
大岡雅和(#20 AT)1
江上大地(#22 MF)1
箕輪佑介(#30 AT)4
日高重和(#54 AT)2



最終戦を迎えたblue bullets。ファイナル4進出を決めたとはいえ、相手はブロック最大の強敵一橋。試合前からの応援合戦が行われる。雨が上がったばかりのどんよりとした曇り空の中、試合開始の笛が鳴った。


1Q
FO10山本。しっかりと勝ち、さあこれからという残り18分。いきなりそのときがやってくる。左裏20大岡から鋭いパスがクリース30箕輪へ、そしてボールがゴールネットを揺らす。1−0。東大が先取点を奪う。ところがその直後一橋が返し、1−1。流れの良い一橋はクリアからのシュートを放つが、これは決まらず、GBとなる。この激しい混戦下、1本高々と上がるクロス。44鈴木。颯爽と抜け出てクリアを決め、ここからは流れの寄せ合いとなる。お互いターンオーバーを繰り返し、残り7分のところで東大タイムアウト。このタイムアウト直後、またもこの二人。20大岡からクリース30箕輪。2−1。東大が流れを引き寄せる。そして直後の残り4分、22江上が強引に切り込み、クイックシュート。会場にゴールネットとボールの摩擦音が響く。3−1。なんとかしたい一橋はここでタイムアウト。しかし流れは変わらない。32高田が絶妙なリフトを決め、一橋OFのパスミスを誘うと、これを44鈴木→15矢島へとボールが回りクリア成功。残り2分。ここで一橋に焦りが出たのか、同時に2つのファールを犯す。東大2メンアップのチャンスを13飯塚→15矢島→45藤田→54日高ときれいにボールが回り、最後はゴールへ。4−1。東大、最高の盛り上がりの中、ここで1Q終了。4−1。

2Q
開始のエキストラFOは8原が確保するも、得点には結びつかない。そんな中、東大が積極的にボールをとりにいった結果、一橋にエキストラのチャンスを与える。一橋、このチャンスをしっかりと決める。4−2。その後のFOで一橋FBのチャンスを作り出すも、東大DF陣が冷静にこれを処理。OFコートへとボールを回す。残り14分。45藤田が裏から突破を図り、シュート。一橋G弾く。裏に流れたボール。これをすばやくすくいあげた20大岡がゴール横へ瞬間移動。クリースへパス。このパスを30箕輪が倒れこみながら執念で押し込む。5−2。その後流れの良い東大は、OFで45藤田が裏から再度ゴールへ突撃。シュートは外れるも、エキストラのチャンスを得る。このエキストラ、20大岡→13飯塚→54日高とパスを回すと、Gと1対1。これを54日高が華麗なフェイクで料理。6−2。東大が突き放す。ここで流れを持っていかれたくない一橋はTOを取る。しかし効果をあげることができない。FOを15矢島がとると、10山本から45藤田がDFをかわしシュート。チェイスボールを20大岡が始める。裏から猛然とゴール左上へ。そして体が離陸する。上空からボールが発射され、ゴールへ着陸。7−2。残り9分。会場にどよめきが残る中、15矢島のFOから20大岡→8原。8原の体がくるりと回転しゴール前にパス。これを15矢島が受け取り、ジャンプシュート。ボールはGの反応できないゴール右下へ。8−2。流れを完全に支配した東大。FO後のクリアで22江上が3人抜きで魅せ、ボールを保持。そして残り5分。東大エキストラのチャンスを得る。13飯塚→15矢島。大きく振りぬいたクロスから放たれたボールがゴールの左へ突き刺さる。9−2。大きく点差をつける。そして、楽観ムードが会場を一瞬包んでいた、東大のクリア時、クリアパスを一橋がカット。一橋無人のゴールへパス。一橋の応援が大きく沸き、東大の応援に悲鳴があがったその瞬間、12水谷の体が浮き上がり、雨の上がった青い空へクロスが突き上がる。青い背景に白いクロスが描かれ、そこにオレンジボールが吸い込まれる。窮地を凌ぐ。しかしこれで流れを良くした一橋はQ終了間際にGBから得点。9−3。ハーフを迎える。

3Q
2Qからの流れを掴んだ一橋、開始直後に得点。9−4。しかしその後のFOを、10山本が取り一橋の流れを止める。ここから東大の長いOFが始まる。一橋は20大岡をシャットしボールを出させないようにする。流れを掴めない東大、ストーリングを取られる。流れの良くない状況でのクリアを2石井が成功させたところで東大タイムアウト。8原、15矢島がシュートを放ち、13飯塚がエキストラのチャンスを得るも、得点できない。残り9分。一橋が東大OFの隙を突きクリア。そして得点。9−5。流れをものにしたい一橋、ここでタイムアウト。ところがその直後、GBから10山本→ゴール横8原。小さい体からクロスがコンパクトに振りぬかれる。10−5。しかし一橋もすぐに取り返し、10−6。残り4分。一橋がFBを作れば、東大クリアで8原のきれいなロングパスを見せるなど、流れの寄せ合いが続く。そしてQ終了間際の残り20秒。一橋のクリアボールが東大ゴール前へと流れ、不運にもGと1対1。10−7。一橋の追い上げムードで最終4Qを迎える。

4Q
FO。一橋が大きく東大DFコートへと投げると、これを44鈴木が難なく取り返しクリアを成功させる。そして、残り18分、10山本が一橋ゴーリーのみならず会場全体の虚をつきジャンプシュート。これが絶妙なコースを辿り、ゴールへ。一橋の追い上げムードを払拭する。11−7。その後しばらくクリアの応酬が続くが、これを東大が征する。残り14分、30箕輪が一人で切り込み叩き込む。12−7。完全に試合を決定付ける。その後残り12分、一橋が東大クリアをパスカット、無人のゴールへパス、しかしまたも40大内がこれをキャッチ。ここのクリアを成功させたところで、東大タイムアウト。最後の流れを征する。そして残り8分。30箕輪→クリース5橋本。13−7。ダメ押し点を決める。ここからは完全に東大のゲームとなる。DFは、44鈴木56浅井を中心に一橋OFにほとんど何もやらせず、クリアも16中村があっさり決める。OFもエキストラで36畝川が惜しいバウンドシュートを放つなど、終始優位に進め、残り2分。一橋は20大岡のシャットを解除し最後の反撃を試みるも、ファールを犯してしまう。東大、このエキストラ中にストーリング。残り15秒。一橋が執念でボールを奪い、OFコートへボールを投げる。しかしこれが二度と一橋プレーヤーの手に渡ることはなかった。東大のクリアボールが33岩田の手に渡り、キープ。フラッグが宙に舞う。それとほぼ時同じくして3回笛が鳴り響く。13−7。試合終了。 声の圧力が駒沢第一競技場を包み、ベンチ横に高々と人差指の円が並んだ。 試合後のインタビューに主将箕輪が答える。 「ベンチ、プレーヤー、観客が一体となって勝てた」 そして 「勝ちに浸っているヒマはない」 This is just the beginning `05 blue bullets リーグ最終戦 vs一橋 13−7 勝利。 日本一へ向け、始めの一歩を踏み出した。



written by Hiroshi Tabayashi