[東京大学 vs DESAFIO]
ラクロス全日本選手権大会 決勝
12月18日(日) 江戸川区陸上競技場 14時00分 FACE OFF


1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
東京大学  1  1  2  1  5
一橋大学  1  5  1  1  8

得点者:
飯塚洋史(#13  MF)2
大岡雅和(#20 AT)1



ついにやってきた、江戸川区陸上競技場。東京大学ラクロス部創設以来、いまだかつて手にしたことがない日本一の栄冠。この試合に勝てばそれを得ることがで きる。フィールドに立つもの、ベンチで見守るもの、スタンドで応援するもの、みな東大の勝利を何より欲していた。相手は2年前、創部2年目で日本一を経験 している強豪デサフィーオ。肌寒く、風が強いなか試合は始まった。


1Q
試合開始FO#10山本、優位だったがルーズボールホールディングをとられ相手ボールになる。デサフィーオのファーストオフェンス、ボールをまわされ相手 アタックが揺さぶりをかけるが#56浅井のナイスディフェンスによりシュートは打たせない。しかしさらにボールをまわされ、上からの1on1により失点、 開始1分0−1。続くFOをしっかりとりたいところだったが混戦に持ち込まれ相手に拾われろものの、しっかり守り、相手のパスミスを誘う。クリアを数回失 敗し、長い間デサフィーオのオフェンス。。ディフェンスが続いたが相手のショットが外れたところをゴーリー# 12水谷が拾い、#44鈴木、# 16中村とつなぎしっかりとクリア。東大初めてのオフェンスとなる。パスをまわし攻撃の機会をうかがう。#20大岡のショットを皮切りに少しずつ東大が流 れをつかむ。キャッチミスから相手にポゼッションを奪われるが奪いかえし、オフェンスコートに運んだところで東大のタイムアウト。タイムアウトあけすぐに #20大岡が個人技から非常に惜しいショットを放つ。これが流れを呼び込み、直後相手のファールにより2メンアップになるもすぐに1人が解除した。その直 後、ついに待っていた瞬間が訪れる。#45藤田のアシストで東大屈指のシューター#13飯塚がトップからスタンディングシュートをゴール右上に鋭く突き刺 す。1−1。続くエキストラFOもとりいい流れとなるが攻め手に欠け、得点することが出来ない。その後一進一退の攻防が続くも互いにディフェンスが固くな かなか決定的なショットを打つことができない。1Qは1−1で終了した。

2Q
開始のFOは負けるも相手のパスミスから東大のクリア。しっかりクリアし、東大のオフェンスから2Qが始まった。ここでデサフィーオはディフェンスをマン ツーマンからゾーンに変更する。それに対し東大は攻めあぐね、ストーリングをとられ、相手ボールになってしまう。その後、デサフィーオの力強いオフェンス の前に防戦一方になってしまう。ついにはファールをとられマンダウンとなってしまう。2度#12水谷がナイスセーブをし、東大ボールとなるがクリアを失敗 したところを相手に奪われ上手くつながれ失点してしまう。その後、再び一進一退の状態になる。しかし、なかなか相手のゾーンディフェンスを崩せず、ペース をつかめない。そしてキャッチミスから起きたGBを奪われまたもやミスからの失点をしてしまう。この後も東大は悪い流れを断ち切ることができず、さらに続 けて3点失点してしまう。1−6。何分ぶりだろうか、ショットが放たれた。#15矢島が放ったショットはポストに当たるが、このショットによりゾーンディ フェンスを崩し徐々に流れは東大になる。そして長い間取れなかった得点をついに奪う。残り2分で得たエキストラマンオフェンスで#20大岡のショットが ゴール右上に決まる。2−6。ここでハーフが終了となる。

3Q
エキストラFOで開始、#22江上が上手く拾ったと思われたがルーズボールホールディングをとられ相手ボール。#12水谷のナイスセーブで乗り切りクリア するも再びゾーンを崩せずポゼッションを失ってしまう。#10山本や#44鈴木のチェイスなどで流れが来ると思われたが3Qも幾度と無く固いディフェンス で失点を防ぐもなかなか波に乗れない時間が続く。 相手のショットがバーに当たり運にも助けられたが、パスミスでまたもやポゼッションを失う。しかし相手のゴーリーへのライドに成功、#20大岡が無人の ゴールに確実に決める。3−6。さらに相手のスラッシングでエキストラFO。このFOを#15矢島がしっかり勝ちエキストラマンオフェンスになる。そして 流れに乗ったまま、またもや#45藤田のフィードから#13飯塚がゴールを決め4−6と一気に迫る。スタンドからの応援にも更に熱が入る。そのあともいい 流れが続くかと思われたが、鋭いフィードをクリースに通されてしまい失点、4−7となる。その後、再びゾーンに苦しめられるものの#8原健太郎などの素早 い動きやパスに少しずつ相手のディフェンスも遅れ始め、#20大岡が惜しいショットを放ち流れができるもここで3Q終了となる。

4Q
開始直後、相手ファールによりエキストラマンオフェンスを得る。#54日高からのフィードから#30箕輪がクリースシュートを放つもゴーリーにうまくとめ られてしまう。流れはまだ東大にあると思われたが相手の速攻に崩されミドルシュートを決められてしまう。4−8。さらにFOでファーストブレイクを作られ てしまうが、#25小島がしっかりクリア、#54日高までつなぎショットを放つ。#30箕輪のクリースシュートや#15矢島のミドルシュートは惜しくも セーブされるが確実にゾーンディフェンスを少しずつ崩し始めていた。そして#8原(健)が放ったショットで起きたGBを#20大岡が拾い中に切れ込み鋭い バウンドシュートを決める。5−8となる。その後2度のマンダウンディフェンスも守りきり、いいリズムが生まれる。#12水谷のセーブ、#15矢島、#8 原(健)のパス回しから#20大岡の1on1からのショットが決まる、と思った直前だった。聞こえてきたのは得点を告げるためのものではなく試合終了を告 げる笛だった。歓喜の瞬間に酔いしれるデサフィーオに対し、ただ立ち尽くす東大。2005年、Blue Bulletsの快進撃は日本一を目の前に終わった。





written by Kousuke Takahashi