関東学生ラクロスリーグ戦 1部Bブロック 第5戦
[東京大学 vs 立教大学]
10月21日(土) @臨海球技場 9時30分 FACE OFF
 1Q  2Q  3Q  4Q TOTAL
東京大学/ HOME  2  2  3  1  8
立教大学/AWAY  1  0  2  1  4

得点者:
#9 原 健太郎 [AT] 2
#10 山本 雄樹 [MF] 1
#13 飯塚 洋史 [MF] 2
#20 日高 重和 [AT] 2
#26 伊丹 孝光 [MF] 1

リーグ突破を決めた東大と、一部残留を決めるには勝つしかない立教。 東大、リーグを全勝で締めるのか。 立教、気持ちの差を魅せるのか。 夏の匂いが残る臨海球技場で試合開始のホイッスルが吹かれた。

1Q
試合開始直後。FOを東大#10山本が奪いとって、そのままゴール左からの1ON1。薄い角度からジャンプシュートを決める。1−0。次のFO。立教がライドで取り返すと、そこからは立教のOFがボールを持ち続ける。しかし、東大MF#14佐々木やMF#16中村らの堅守によって、立教、有効なOFができない。東大DFと立教OFの均衡が破れたのはQの半ば過ぎた頃、GBから乱れたところを立教OFが決める。1−1。次のFOは山本が取り、東大のOF。右上から東大#36畝川が1ON1を仕掛け、体を捻ってクリースの#20日高へ。2−1。1Qはこのまま2−1で終える。

2Q
2Qは落ち着かない展開で始まる。両者EMOのチャンスを得るも、得点には結びつかず、東大のクリアが成功したところで、HC林がタイムアウトをとる。徐々に流れを掴んだ東大、残り10分、左上にいた#45藤田が体を浮かせ、パス。クリース日高がクイックショット。3−1。流れをものにした東大、立教のEMOを2連続で防ぎ、その後続いた立教OFも#57森がチェースでボールを奪う。試合残り3分。ここまで粘った立教がタイムアウトから攻める。MF1ON1からシュートを放つと、今度はAT#1の1ON1からクリースへ。このショットを東大守護神#29末藤が阻み、さらに裏から駆け込んできたAT#3との1対1も、末藤のクロスがボールを逃がさない。チェースを東大#19大胡が取り、クリア。残り時間僅か。東大クリアのボールが乱れ、立教のゴール右裏へと流れる。藤田が疾走してカバー。すぐにクリースへ放る。#13飯塚が体勢を崩しながらショット。立教ゴーリーのクロスに当たるも、ボールは転々とゴールへ吸い込まれる。4−1。



3Q
Q開始直後、立教がEMOから得点する。4−2。その後今度は東大がEMO。飯塚がまたもゴーリーのクロスを突き破り得点。5−2。さらに3分後。東大#26伊丹が左上から1ON1、一度ゴール横へ流れるが、切り替えして中へと加速。立教スライド。伊丹、対面とスライドの隙間に向かって飛び、ショット。6ー2。Q残り6分。東大がクリアミスしたところを、立教が決め、6−3。立教がFOをとる。ストーリングを取られながらも粘り強くOFするが、キャッチミス。そこを東大#2石井がすかさず拾いファーストブレークを作る。ここで、#9原(健)がゴール裏からの1ON1。対面を完全に置いてきて、ゴール横に顔を出し、ショット。バウンドしたボールがゴールを揺らす。7−3。東大が流れを掴みこのままQ終了。

4Q
最終Qが始まると、やや立教の流れで試合は進んだ。立教のOFを、末藤に代わったゴーリー#88吉川、LMF#32高田らが個で抑える。しかし、東大はクリアが成功せず、なかなかOFにボールを回すことができない。立教OFと東大DFの膠着状態が続き、残り時間は6分。ここで、立教、東大DFリーダーの石井を欠いたEMOのチャンスを得る。しかし、これをものにできず、その隙をみた東大がクリアからチャンスを掴む。畝川がクリアのボールを持って走り、前方の伊丹へ。そして伊丹がゴール右前の原(健)へ。原(健)がDFの体の陰からショット。8−3。勝負を決めた。立教が最後の反撃を試み、残り1分で執念のゴールをねじ込むが、ここまで。8−4で東大の勝利となった。

#10山本 雄樹(Yuki Yamamoto)

この試合のように、なかなかポゼッションが確保できない試合だと Face offで勝てる彼の存在は一際大きく感じる。 また、OFでは先制点をあげ、DFでも素晴らしい活躍を見せる彼は、 東大史上、最もマルチな選手であるといって過言ではない。 今後彼がどこまで上手くなるのか、、楽しみでしかたがない。



#26伊丹 孝光(Itami Takamitsu)

この試合1得点。コンスタントに点を重ねる。 普段は、なんともかわいい印象を受ける選手。 フィールドに立てば、気迫が漲る。闘志が湧き立つ。 気持ちの入ったそのプレーは、観客を魅了する。 僕の心の中にいる闘将園田稔(15期)と、彼はどこか似ている





#29末藤 尚希(Naoki Suehuji)

海外遠征時、マットラッセルと出会い、 彼の教えであるATTACK THE BALLというideaを 信じて突っ走り、文字通り”化けた”、いや、”化け続けていく”選手だ。 DF時間の長かったこの試合でも 揺らがずに、幾多の危機を救ってくれた。




リーグ戦を全勝で締めた東大。次戦は11月18日のFINAL4、早稲田。
昨年、同じFINAL4で5点差からの逆転を演出した対戦相手となる。
両者にとって負けられない、そして、どうしても勝たねばならない試合である。

written by Hiroshi Tabayashi