関東学生ラクロスリーグ戦 1部Bブロック 第5戦
[東京大学 vs 慶應義塾大学]
10月18日(土) @大井第二球技場 13時00分 Face Off
 1Q  2Q  3Q  4Q TOTAL
東京大学/ AWAY  1  0  0  3  4
慶應義塾大学/HOME  2  4  1  1  8

得点者:
#5  中島 穰[MF]2
#30 織田 健太朗[AT]1
#75 坂井 宏成[MF]1

 秋晴れの空の下、観客の声援が響き渡る大井第二球技場。
リーグ戦最後の相手は、学生ラクロス界のトップに君臨する王者・慶応。
圧倒的な技術と強さを持つチームに対し、どのような戦いを見せるのか。



1Q
 最初のFOは東大が奪取。しかし、慶応DFは隙がなく、東大はなかなか攻め込むことができない。すると審判にストーリングを取られ、ポゼッションを失う。その後も東大OFは相手の完璧なDFに攻めあぐね、結局パスミスからGBをことごとく奪われるという最悪の展開に陥ってしまう。対する東大DFは徹底してインバートからの攻撃を受け、開始2分、#40に先制点を奪われる。また、クリアでも相手の激しいライドでボールを奪われ、そのままブレイクを作られ追加点を許す。この一方的な展開を脱したい東大はQ終了間際、#30織田が左カムで得点。1-2と東大が追い上げる形で1Qを終える。

2Q
 最初のFOを東大が奪うも、パスカットからすぐにボールを奪われる。東大は焦りからスラッシングを犯し、逆にMDDのピンチを迎えてしまう。慶応はこの機を逃さず追加点を挙げる。これで勢いづいた慶応に東大は防戦一方になり、さらに今度はブレイクから#52、#22に立て続けに決められてしまう。対する東大OFは2度のEMOチャンスを得るものの、得点に結びつけることができない。慶応DFを前にパスを回すだけの単調な攻めになってしまう。この後東大は再び慶応#40のシュートを浴び、6失点。東大はQ終了直前に相手のスラッシングでEMOを得る。前半で1-6と引き離された東大は、後半に望みをかける。



3Q
 1分間のEMOから。しかし、東大はまたしてもこのチャンスを活かすことができない。その後のOFでも再三に渡ってストーリングを警告され、厳しい時間帯が続く。対する東大DFは要所でしっかりと守りを固め、それまでの慶応の勢いを封じ込める。また、ライドもうまく機能し始め、ここにきて少しずつ流れを引き戻していく。東大はOFのリズムを取り戻し、開始15分、#29田畑が左カムでシュートを決めるが、惜しくもクリースバイオレーションでノースコアに。これで勢いを失った東大は、逆に慶応#9にスタンディングシュートを決められ、さらに引き離される。その後も東大はチャンスを作ることができず、1-7で3Q終了。6点差が東大に重くのしかかる。

4Q
 このまま負けるわけにはいかない東大は開始3分、#75坂井のクリースシュートでようやく2点目をあげる。ここから東大はDFやライドで激しいプレッシャーをかけ、反撃に乗り出す。対する慶応は焦りからミスを連発。しかし、東大は慶応DFを崩すことができず、逆にブレイクから失点を許してしまう。ここでスコアは2-8。完全に窮地に立たされた東大に最後のチャンスが訪れる。慶応#10のイリーガルクロスが発覚し、3分間のEMOを得る。ここで一矢報いたのが#5中島。これまでの鬱憤を晴らすかのごとく、豪快なスタンディングシュートを立て続けに2本決める。怒涛の追い上げムードに沸き立つ東大だが、もはや反撃する時間は残っていなかった。試合はこのまま4-8で終了。慶応に実力差を見せ付けられた試合となった。

#5 中島 穰(Yuzuru Nakajima)

 4年MF。リーグ戦を通して更なる進化を遂げ、チームの柱となる。この試合も、最後に豪快なスタンディングシュートを立て続けに決め、スタンドを沸かせた。得点後に見せる彼の力強いガッツポーズは、いつもチームを奮い立たせてくれる。



#17 伊部 智信(Tomonobu Ibe)

 3年MFにして東大FOerの頂点に立つ男。この試合、慶応を相手に勝率79%という数字をたたき出した。DFMFとしても活躍し、今チームで最も注目を集めている。FINAL4ではどのようなプレーを見せてくれるのか。




#30 織田 健太朗(Kentaro Orita)

 4年AT。AT長として東大OFを統括。この試合でも大事な場面で得点を決め、チームの窮地を救った。OFが課題の東大にとって彼の力は必要不可欠。FINAL4が迫った今こそ彼の真の実力が試されるだろう。



written by Shinji Kondo