関東学生ラクロスリーグ戦 FINAL
[東京大学 vs Raggamuffins]
12月14日(土) @臨海球技場 11時00分 Face Off
 1Q  2Q  3Q  4Q TOTAL
東京大学/ HOME  1  0  2  2  5
Raggamuffins/AWAY  1  2  4  2  6

得点者:
#5  中島 穰[MF]2
#30 織田 健太朗[AT]1
#75 坂井 宏成[MF]2

 臨海球技場を埋め尽くした応援団が、晴れ渡る青空にBlue Bulletsの魂を響かせる。
日本一の高みまであと3試合。最初の相手はクラブチームの強豪、Raggamuffins。
全ては執走を貫き、感動を巻き起こすために。
100人を超えるチームが一つとなり、今まさに走り始めた。



1Q
 開始早々FOから混戦になるものの、#75坂井がGBを拾うと相手のFoulを誘い、EMOのチャンスが訪れる。得点にはつながらないものの、東大はGBやライドでラガを圧倒。一方的に攻め続ける展開となる。東大DFも相手への激しいプレッシャーやチェイスで次々とボールを奪い、相手にOFの流れをつかませない。しかし開始10分、東大は一瞬の隙を突かれ、相手にクリースからシュートを決められてしまう。ここからラガの激しい攻撃が始まるが、#2中谷、#44萬野、#45佐々木ら強力なロング陣が強固なDFで相手ATを封じ、追加点を許さない。すると開始17分、#72佐久間のシュートを相手Gがはじき、こぼれた球を#30織田がゴールに押し込む。これで東大は1-1とし、上々の立ち上がりで1Q終える。

2Q
 FOを東大が奪うと、東大は果敢にゴールを狙うがなかなか追加点が挙げられない。対する東大DFは何度かMDDのピンチを迎えるものの、#8木名瀬の好セーブで凌ぎ切る。しかし、その後東大はパスミスからボールを奪われると、そのままブレイクを作られ失点。さらにその後にも失点し、相手に流れを奪われてしまう。その後も東大はDF#45佐々木のパスカットなどでチャンスを作るものの、クリアなどでミスが続き、なかなか立て直すことができない。2Q終わって1-3。後半に望みをつなげる。



3Q
 FOを#17伊部が奪うと、#75坂井が1on1からランニングシュートを決め、幸先の良いスタートを切る。これで東大は落ち着きを取り戻し、ライドやDFで盛んにボールを奪うようになる。するとその8分後、#19宮澤がクリアしたボールを#5中島が受け取ると、フライ中の隙を突き、1on1からランニングシュートを決める。これで同点とした東大は、さらに4分後、#7渡慶次のフィードから#25石指がシュートを放つ。しかし、これが惜しくも相手Gにセーブされると、逆にブレイクで失点してしまう。その後、東大は#9茂木のスイープからのシュートなど幾度の好機を作りだすが、得点にはつながらない。ここで3Qが終了。3-4と互角の戦いが続く。

4Q
 4Qは東大のEMOから。東大はこのチャンスを活かすことができず、逆にset DFから失点。その直後にも東大は失点し、3-6とラガに突き放されてしまう。これで完全に勢いに乗った相手に対し東大は防戦一方となり、今度はクリアで潰され失点。後がない東大はここでクロスチェックを申請する。すると相手のイリーガルクロスが認められ、東大は逆に3分EMOを得る。このチャンスで東大はじっくりとパスを回し、#75坂井がスタンディングシュートを決める。これで流れを掴んだ東大はDFで果敢にプレッシャーに出る。これがラガの焦りを誘い、GBでの激しい奪い合いとなる。そしてQラスト2分、東大は#5中島が1on1からランニングシュートを決め、ついに1点差。さらに次のFOを奪った東大は最後のOFに全てをかける。東大は#75坂井が1on1から強引に抜け出し、体勢を崩しながら渾身のシュート。しかし、これを相手Gが辛うじてはじき、さらにGBで東大がFoulを犯してしまう。東大は再度クロスチェックを申請するも、今回は認められず、2メンダウン。それでも東大は必死にボールマンに襲い掛かるが、ここで無情にもタイムアップとなってしまった。Blue Bulletsの挑戦は、僅差での敗北という形で幕を閉じた。

#8 木名瀬 邦彦(Kunihiko Kinase)

 4年Gにして08Blue Bulletsの主将。この試合、苦しい場面で幾度も見せた好セーブによりチームを支え続けた。今シーズン、どんな厳しい状況でも彼はチームの精神的支柱になり続けた。最後の挨拶でも涙を見せず話し続けるその姿に、彼の今シーズンにかけた意志の強さが表れていた。



#5 中島 穰(Yuzuru Nakajima)

 4年MF。誰よりも勝利を信じて疑わない男。この試合も要所でシュートを確実に決め、ラガをあと一歩まで追いつめた。今シーズン最も強烈な印象を残したのは間違いなく彼だろう。試合終了後には、清々しいほどの笑顔を見せてくれた。




#75 坂井 宏成(Hironari Sakai)

 4年MFにして08Blue Bulletsの副将。これまでいくつもの劇的なシュートをねじ込み、チームを勝利に導いてきた。この試合でも、最後の最後まで自分が勝負を決めるという気迫を見せてくれた。その戦う姿勢は、これからもBlue Bulletsに引き継がれていくに違いない。



written by Shinji Kondo