理想のチーム


想像してほしい。
互いに求め合うチーム。

それは半端なもんじゃなくて、
相手に全てを求め、
相手から全てを求められ、
その上に生まれる信頼によって結ばれるチーム。

そんなチームを僕は目指したい。

人に何かを求めるって、すごくむずかしい。
それは自分が人から何かを求められることであり、
誰かの人生を干渉する代わりに、
自分の人生に誰かを踏み入れさせることだから。

おれは別にいいよ、
あいつはあいつだからいいんじゃん?
といって見過ごすのはとても簡単だし、
楽だ。


何もわけもわからず今年が始まってから、
自分のこともたくさん考えたし、
このチームのこともたくさん考えてきた。

何度も挫折を味わい、
負け続け、自分の力のなさを知り、
ああもうだめだと思い、

その度に、お前は何をしてるんだと自分に言い聞かせ、
先輩に、同期に、後輩に、多くの人に励まされ、
ぶつかり合い、
認め合い、
奮い立ち、
日本一に想いをはせ、
理念について語り合い、
朝までラクロスの話をして、

勝って死ぬほど喜び、
ばかみたいに騒ぎ、

走って、
走りまくって、


そんな日々を経て、
僕の中で一つの「理想のチーム」が形作られてきた。


12月の最後の試合の前に、

お前にこれだけたくさんのことを求めてきた。
苦しいことも辛いことも求めてきた。
時には厳しいこともいった。
おれはお前にたくさん求められた。
厳しいことも言われた。
ぶつかったこともあった。
本当にごめん。
そしてありがとう。
だからおれはお前を信頼している。
心の底から信頼している。
お前もおれを信頼してくれ。
心の底から信頼してくれ。

すべては今日勝つためだな、
やってやろう。
ここに全てをおいていこう。

そう全員が全員に、
心の底から言えるチーム。


今年の初め、
どこにも勝てなかった弱小08BLUEBULLETSは、

今、どこにも負けない、
チームへの愛と、
誇りと、
そして自信をその胸に、
またここから走り出す。

もう止まらない。


MF#17 3年副将 伊部智信