絶対負けたくないこと


4の倍数の年って、いつも感動があって、楽しい。

2008年、北京オリンピック。
中でも一番感動したのは、ソフトボール女子決勝。上野投手の準決勝からの連日の力投。
試合をずっとみていて、吸い込まれていた。
彼女のプレーからは、優勝への確信しか伝わってこなかった。そして優勝。
かっこよすぎだった。
そんな彼女には、中学の時からの座右の銘があるそうだ。

「人に負けてもいい しかし やるべきことをやらない自分の弱さには 絶対負けたくない」
須永博士さんの「絶望より立つ」という詩集の中の一句である。


2008年6月、ずっと悩んでた。
上のチームには行けず、そして最上級生。
最後の年を迎え、何のためにラクロスをやってるのかわからなかった。
上のチームでプレーしてるわけじゃないから、チームのために、日本一のために、
自分の存在が何かプラスになっているのかがわからなかった。

別にプラスじゃないなら、いなくていいんじゃないか、ラクロスなんてもうやらなくていいんじゃないか、
別に日本一じゃなくてもいいんじゃないか、って思った。

正直諦めかけていた。

それはそれでよかった。そう思って悩むことは、とっても大切なことだった。
だけど、その気持ちを理由に、やるべきことをやらないでいた。
やるべきことや出来ることはあったのに。

そんな自分の弱さに負けていた。


そんな自分も、いつしか吹っ切れてまたラクロスに熱中していた。
ラクロスはできる。うまくなれる。上だってまだまだ目指せる。行ける、勝てる。ていうか俺が勝ってやる。

そしてその気持ちをまた思い出させ、支えたくれた同期やコーチのみんながいる。

やるべきことをまたやり始めた。

今でも木名瀬の言葉を覚えている。
「いろいろ悩むけど、でもラクロスはできるじゃん」

まだまだ足りないところは多いし、やる時間も限られている。やれることも限られている。
でもラクロスはできる。やるべきことだってたくさんある。
それをやれる自分も、ここにある。

そして、いよいよ理科大戦。ついに舞台に立てる時が来た。
勝って、でももっともっと飛躍して、一番飛んでやってやる。

日本一は本当に難しい、険しい。簡単に言える言葉じゃない。重すぎる。認識すればするほど、重さが半端ない。
でも手にしてみたい。

もし今年、2008個の感動があるなら、そのうちの1個は絶対BlueBulletsが巻き起こす感動に違いない。


最後に、須永さんの詩集の言葉に一言付け加えてやりたい。
「人に負けてもいい しかし やるべきことをやらない自分の弱さには 絶対負けたくない そして相手のチームにも 絶対負けたくない」


MF#33 高橋 興介