2013年度 B captain 八木大輔 突然の指令 Bキャプテンになったのは突然金井主将に言われたからでした。ラクロス部への入部もなんとなく先輩に勧められて入って、1年間そんなに目立つこともなくラクロスを続けていたのですが、ここでBキャプテンという大役が回ってくるとは思いもしませんでした。同期も「八木キャプテンなの?!」って感じで。それまでのBチームは4年生も頑張ってくれていたんですがあまり雰囲気が良くなかったんです。自分も含めて、上が決めたことをただやっているだけであんまり考えてないな、と思っていて。ひとまずそれを変えたかったです。当時は全然勝てず、コーチからも怒られていて、最初のBチームのミーティングの時に全体の目標はシンプルに「勝つ」に設定しました。そこから勝つためにどうしたらいいのかをみんなで考えてポジションごとに発表してそれを一週間後に控える名古屋遠征の目標にしました。その目標を達成するために次の練習から幹部でメニューを組んで。それが本当に大変でした。みんな幹部なんて初めての人ばかりで、何も分からなくて夜パソコンの前で幹部、コーチとやりとりをして。分からないから10分くらいひとつの返事に悩んだりもしました。その週は本当にきつかったです。名古屋遠征の結果は2試合して一勝一分でした。そこで、なんとか負けなかった、というところと、今までだったら負けているような接戦をなんとか引き分けに持ち込めたり勝ち切れた、というところがBチームにとっては大きかった。その一週間は今思えばたいしたことはできていなかったのですが、学年関係なくみんなちゃんと頑張って、そこで、あ、ちょっと形になったかなって。 名古屋遠征を終えてみんなも少しBチームが変わってきたのを感じていました。そんなとき、いつのまにかチーム全体のターム目標が「七帝(※1)優勝」になっていたんです。七帝優勝してこい、ってうどさん(※2)に言われて。戸惑いましたね。もちろん優勝したいんですけど、今までずっと負け続けていたチームですし、僕もBキャプテンになりたてですし、内心は、これは本気でやらないとまずい。優勝できないって焦っていました。でも腹を据えてやるしかないなって。やっぱりしょうがないことなんですけどAチームの人はBチームのことをぼろくそ言うじゃないですか。それをなんとかして見返したくて。それまでのチームと言ったら、五月祭も東商戦も勝てなくて、ターム目標を達成できていなかったんですよね。「この年のターム目標を一番最初に達成するのがBチームだったらAチームを見返せる。」そう思いました。幹部で集まって話し合いを繰り返して、決めごとを作ろう、という話になったんです。僕が一番やりたかったのはジョグ集合。みんな集合はダッシュで、って言うんですけどやっぱり練習中なのでダッシュはきついんですよ。じゃあジョグでもいいからタラタラしない。しっかり雰囲気作ってジョグで必ず集合するようにしよう、ということでジョグ集合は徹底しました。練習中に、どうすればうまくなるのか正直良く分からなくて指摘が難しいところもありますが、練習内容以外のところでどうするか、どう声を出すか、先輩にも指摘できるか、褒めるかという所が自分に求められていると思っていたのでそこは意識していましたね。でも七帝二週間前くらいに怪我をしてしまったんです。結構痛かったんですけどキャプテンだから抜けるわけにはいかないしここで抜けるのは恥ずかしいと思っていたのでなにがなんでもやってやる、という感じで七帝までは自分に言い聞かせて頑張りました。ただ、どんなに練習しても優勝できる、という確信は持てなかったです。七帝に来る大学の強さも未知数ですし、ただただ優勝しなくてはならないという使命感ばかりでした。いざ七帝が始まると過密日程とか気温の高さとか人数の少なさとか、大変だったんですけどやっぱりすごく楽しかったです。決勝も接戦をなんとか勝てて、七帝優勝というターム目標を達成できたのは本当に嬉しかったです。七帝までに「みんなが考えてラクロスする」というのが定着した気がします。 (※1)全国七大学総合体育大会 (※2)2013年度ヘッドコーチ鈴木直文 考える Bチームは幹部をいろいろと変えて考える人を多くすることが必要だと思い、七帝からBリーグに移行するときに幹部を変えました。役職を与えられることで考える量は格段に増えます。七帝までは上級生に頼っていた部分もあったんですけどBリーグに向けては2年生以下の頑張りも必要だと思いました。自分たちの代は弱い弱いとよく言われてしまいます。批判は簡単にできます。自分の代やBチームを馬鹿にされるとやっぱり腹が立つ。見返してやりたい、という気持ちが大きいです。最初は疑問を持たれたとしても幹部になることによって成長する人が増えてほしい。ただ練習の発展をするだけではなかなかうまくならない。考えることが大事。Bチームにいるということはもともと身体能力の高くない人が多いわけです。考えることによってそこを補わないとなかなかうまくなれないと思います。その人を増やすことは僕がキャプテンだからこそできることだと思うのでやらなくてはいけないな、と思います。 トライアウト BチームとCチームを流動的にしよう、という意図で9月下旬にトライアウトがありました。トライアウトはちょうど怪我明けだったのですが本当に緊張しました。どん底で、何をやってもへたくそで。でもキャプテンだったので良い結果残さなくちゃいけないっていうプレッシャーもあって。結果はB下でした。冷静に見たら自分にはそのくらいの実力しかないことも分かっているんですがやっぱりキャプテンがB下ということが情けなくて、ショックでキャプテンを本当にやめようと思いました。キャプテンのくせにB下っていうのが本当に情けなくて恥ずかしかったです。B下のくせに偉そうにいろいろ言ってって思われてるんだろうな、って。1カ月怪我で抜けていたすぐあとだったというのもあるのですが自分は本当にまだまだへたくそです。抜けてる間にやっぱりすごくへたくそになってしまっていて、練習に戻った時は2年に上がりたての頃を思い出しました。自分がうまくいっていないときでも声を出して練習しなくちゃいけない、自分の不調を伝染させてはいけない、と思い自分の気持ちを押し殺してふるまっています。それに、後輩から先輩にはやっぱり指摘しづらいです。でも立場上自分が一番偉いことになっているし言わないわけにはいかない。だから言う。言った分うまくならなくちゃって練習する。みんなの前でいいこと言ってる自分とへたくそな自分。葛藤もたくさんあってへこむこともあるんですけど、それでもやるしかない、って自分を奮い立たせてます。 「Bチームはくそ」 いまBチームは緊張感が足りないなと思います。「Bチームはくそ」ってよく言われます。もちろん先輩の方がうまいので「練習します!」って言うしかないんですけど、でも腹が立つからもっともっとうまくならなきゃ、って。日本一目指してるのに、日本一のチームのBチームがこのありさまじゃいけないなと思います。僕が大事にしているのは「自分は下手なんだ」とひとまず認めてしまうことです。あとはへたくそなんだから練習するしかない。言い訳も全て呑み込んでうまくなるために何をするかをシンプルに考える。発展を毎日して悪いところをメモして、じゃあ次の練習はこれするぞ、って決めて。このままじゃAチームにあがれないぞというのはいつも思うようにしています。Bチームで自信を持っている人は理解できません。根拠なき自信を持つことも大事ですが、Aチームにあがってリーグ戦で活躍しないと意味ないですからね。Bチームの人には目線を下げないようにしてほしいです。もっともっと必死にやってほしい。まだまだみんな気持ちが弱いです。気合いが足りない。少しの痛みやコンディションの悪さは乗り切らなくてはいけないと思います。へたくそなんですから。何もしなくては評価もされなくなってしまうわけです。精神論と言われてしまえばそれまでですが、なにがなんでもギリギリまでやる、という気持ちは大事だと思います。せっかく4年間をかけてやる部活なんだから、無駄じゃない4年間にしたいです。 (20131018 edited by Mizuki Murata) Copyright BLUE BULLETS . All Rights Reserved. |